若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

競馬

珍しくテレビで競馬を見た。
競馬はまったく知らないが、「ディープインパクト最後のレース!」と騒いでいるので見る気になった。

今回のディープインパクトのように、時代時代の強い馬の名前は私でも何となく知っている。昔、シンボリルドルフという馬がいた。強かったのだと思う。
当時、キダ・タローさんが、酒を飲んでいる時、飲みすぎかどうか、「シンボリルドルフ」でチェックすると言っていた。「シンボリルドルフ!」、とはっきり言えれば、まだだいじょうぶ。

いいアイデアだと思うが、飲んでる最中にいきなり言われたらびっくりする。

今日の競馬は、ディープインパクトが勝った。
大変強そうに思えた。

しかし、私の印象に残ったのはスイートトウショウとかいう馬だ。出走前、ゲートに入るのを嫌がっている馬がいた。それがスイートトウショウだった。
はじめは、何だか嫌がってるな、と思って見ていたが、嫌がり方が半端じゃない。
後ろに下がりながら後ろ足でポンポン蹴る。
引っ張ろうが押そうが頑として言うことを聞かない。
完全に横を向いてしまう。

途中から、私は完全に応援をしていた。
がんばれ!
もっと蹴れ!

アナウンサーによれば、いつものことだそうだ。
雌馬なのに気難しい、と言っていた。
雌馬だから、の間違いではないのか。

いつものことなので、この馬を最初にゲートに入れることになっているそうだ。
この馬がゲートに入ってから、他の馬を誘導する。
特別扱い!
すばらしい。

有馬記念に出るくらいだから、強い馬なのだろう。
そういう馬なのに毎回嫌がるのか。
競馬場の客も歓声をあげて大喜びであった。
「お仕事」を嫌がる馬を見て、身につまされるのだろう。

野球選手がバッターボックスに立つのをいやがって、監督やコーチや他の選手にお尻を押されて、駄々をこねてグランドにひっくり返ったりすることはない。

お相撲さんが土俵に上がるのを嫌がって、親方や兄弟子に引きずり出されることもない。

人間の方がえらいですね。
しかし、十一万人の大観衆が、この晴れの舞台で堂々と駄々をこねるスイートトウショウをうらやましがって喜んでいたのは確かだ。