この一年はどんな年だっただろうか。
『今日はラッキー！』を本にしたので、記念すべきいい年だったと言える。
しかし、本ができるまでは楽しみだったが、できてしまうと、なんだか、「おしまい」という感じでさびしい気もする。
首が痛くなって救急車で病院に運ばれた年だ。
腰が痛くなって整体治療に通った年だ。
あまりぱっとした年ではなかったみたいだ。
ギターに関しては、曲を覚えるのがますます遅くなった。
首と腰が老化でいたんでいるように、脳もいたんでいるのだろう。
脳がいたんでいるなら、ステージでの緊張感が鈍くなってもよさそうなもんだが、これは相変わらずである。
発表会でのこけ方も、ギターを習い始めて15年、変わらない。
11月の発表会で、「ランナウエイ」を歌ったボーカル科の中年男性が、盛大にこけていた。
Ｙ森さんに勝るとも劣らぬこけかたであった。
悪戦苦闘振りを見ていて非常に楽しかった。
私の持論である、「アマチュアはこけてナンボ」を証明するステージであった。
うまい歌や演奏はプロに任せておけばよろしい。
素人は、破滅的にヘタでいいのだ。
というか、ヘタなほうがいいのだ。
というのはウソであるが、こうでも思ってないとやっておれないので、一応そう思っていることにしておく。
今日は高校時代の友人達と飲む。
父は晩年、学生時代の友達とよく飲んだ。
飲み会のことを「勉強会」と言っていた。
息子が小学二、三年くらいのとき、飲み会に出かける父に声をかけた。
「おじいちゃん、どこ行くの？」
「勉強会！」
「・・・かわいそ〜〜」
