今日は、岸田劉生。
ゲストは、詩人の佐々木幹郎さん。
私の高校時代の恩師の息子さんだ。
新聞などでこの人の写真を見ると、あまりにも先生にそっくりで、しみじみとおかしい。
高校一年以来、先生に年賀状を出し続け、先生からも届いたが、今年は来なかった。
亡くなられたのではないが、90を超えておられるはずだから、さびしいがしかたがない。
そう思っていたところだから、今朝テレビで佐々木さんを見て、余計しみじみした。
岸田劉生はすごい。
何年か前、「現代の写実」とかいう展覧会を見に行った。
活躍中の「写実画家」たちの作品が並んでいて、その「写実」ぶりにびっくりした。
驚きあきれながら見ていくと、岸田劉生の作品が一点かけてあった。
これがすごい。
今まで見てきた「現代の写実画家たち」がふっとんでしまう「写実」であった。
不思議である。
「写実」にも色々あるのか。
ただし、私は「麗子像」は、きらいです。
とにかく、きらい。
やると言われても断る。
写実か美の本体か知らんが、ああいうのはいらない。
岸田劉生の勘違いだと思う。
天才だって勘違いくらいするだろう。
今日見た静物画はすばらしかった。
佐々木さんもほめたたえていた。
岸田劉生が終わると、次は、アルフレッド・ウォリス(1855〜1942)の作品紹介。
この人は、イギリスの船員、船具商で、70歳を過ぎてから趣味で絵を描き始めた。
航海の思い出などを、船用の塗料を使って描いた。
楽しい絵である。
子供みたいな絵だ。
岸田劉生のように、描くことに命をかけていないと思える。
命はかけていないが、生き生きした命を感じさせる。
岸田劉生がふっとびかねない絵だ。
う〜む、絵は難しいですな。
次は、東京マラソン。
一流選手に混じって、一般人三万人が走る、とは聞いていたが、なんと言うか、すさまじい人だ。
津波から避難する群集にしてはのんきそうだ。
見ていて面白くない。
津波から逃げる群衆を見ているほうが面白いなどと不謹慎なことを言ってはいけないと思います。
一流画家対素人画家。
一流ランナー対素人ランナー。
素人画家の方が歩がよさそうである。
素人画家のはしくれでよかった。