若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

神仏習合

日曜日、奈良国立博物館の特別展、「神仏習合:かみとほとけが織り成す信仰と美」を家内と見に行った。

新聞の広告で見つけたのだ。

「お、奈良の国立博物館で『神仏習合』やってる」
「なにそれ?『ドリフの全員集合!』は知ってるけど。『神仏集合!』なんて、聞いたことないわ。『ドリフの全員集合!』の掛け声は、いかりや長介やったけど、『神仏集合!』の掛け声は、誰がかけるのかしら?やっぱり天照大神かな。イヤ、地元の顔たてて大仏様かな。う〜ん、難しいとこやね。それにしても、神様と仏様が集合してなにするの?国立博物館の前で記念写真でもとるのかな。真ん中に座るのは、やっぱり天照大神かな。イヤ、地元の顔立てて大仏様かな。でも、大仏様が前にきたらうしろの・・・」
「やかましー。黙ってなさい」

ややこしい話は色々あるが、「神仏習合」もややこしい話だ。
神様と仏様がごっちゃになる。
というか、神様と仏様をごっちゃにする。

ゼネラルモータースが日本に乗り込んでトヨタを合併するという感じではない。
世界最大の食品会社ネッスル社が、鹿せんべいの会社と技術提携するというのが近いかな。
あんまり近くないかな。

ややこしい話はとばそう。

展示された「神像」は、片膝を立てている。
さいころばくちでも始めそうな格好だ。
行儀が悪い。

神像、仏像を見てもそれほど感心しない。
何年か前、「仏像彫刻同好会」の作品展を見てから、「国宝!」にもそれほど感激しなくなった。
趣味で仏像彫刻をはじめました、という老人達の作品が立派なものだった。

「仏像彫刻同好会」を知ってしまった今となっては、国宝も重要文化財も、「仏像彫刻同好会」の作品みたいに思えるのだ。
国宝や重要文化財には気の毒だと思う。

神仏に奉納する芸能も取り上げてあった。
能を奉納する。
能の面がならべてあった。

ガラスケースにならんだ面を見ていたら、間寛平そっくりの面があったので驚いた。
私ににっこり笑いかけている。
どう見ても間寛平だ。

「ドリフの全員集合!」がいつのまにか「吉本新喜劇」になっている。
私たち夫婦にふさわしい特別展であった。