通勤の電車で本を読む。
往復で一時間ほど読める。
帰りの電車で、駅に着くころに「最後のページ」、到着と同時くらいに読み終えることができると、うれしい。
なんだか、うまくやったような気になる。
そういうことはめったにない。
あと5ページで終わるのに、駅に着いてしまった、ということが多い。
くやしい。
きのうはうまくいった。
文春新書の松永和紀著『メディアバイアス:あやしい健康情報とニセ科学』を、帰りの電車の駅到着とほぼ同時に読み終えたのだ。
さあ、今朝から新しい本だ。
駅のベンチで、はりきってカバンから本を取り出してがっかりした。
松永さんの『メディアバイアス』ではないか。
なぜだ!?
すぐわかった。
きのう、駅前の「ツタヤ」で本を買った。
高島俊男著『座右の名文』
これがまた、松永さんのと同じ文春新書だった。
昨日家に帰ると同時に、松永さんの本を「本処分用紙袋」に入れた。
家内が用意した紙袋で、読み終えて取っておく気のない本はここにいれる。
たまると「ブックオフ」に送るという合理的システムだ。
その袋に、松永さんの本を入れたつもりが、買ったばかりの高島さんの本を入れてしまったんですな。
高島さんの文章が好きで、楽しみにしていただけに、松永さんの本が出てきた時は、松永さんには悪いが、本当にがっかりした。
松永さんを責めるつもりはないが、全身の力がぬける気がした。
昨日読み終わったばかりの、『メディアバイアス:あやしい健康情報とニセ科学』を、行き帰りの電車で、また読みなおせというのか。
まあ、読んですぐ忘れるから、読みなおすのもいいか。