慶応病院に入院中の安倍首相が、国民におわびしたいと、記者会見を行った。
パジャマ姿だろうと思っていたら、背広にネクタイだったのでびっくりした。
入院中でも、背広とネクタイとは、首相も大変だ。
声に元気がなかった。
「まず、きのうの『今日はラッキー！』で、家内と私が歌った、『♪だーれもいないと思っていても』という歌ですが、何のことかわからないというお問い合わせを、多数頂きました。
これは、森永製菓のコマーシャルソングで、私が子供のころ、ラジオからよく流れてきたものでございます。
家内が、実家のコマーシャルソングで、私をいじめるというのが、ミソだったのですが、60歳未満の方には、御理解いただけなかったようでございます」
「首相、子供のころラジオとは、首相より10歳くらい上の人の話ではないでしょうか」
「いろいろ事情がありまして・・・」
「首相は、以前から肉声が伝わらない、誰かの書いたものを読んでいるだけで、腹話術の人形みたいだと、言われてきましたが」
「ウン、オジチャン、ボクネェ・・・って、なにをやらせるんですか」
「奥様の実家が、森永製菓ということで、ご苦労がおありですか」
「はい。ウチでは、『明治』という言葉は使えません。たとえば、『明治維新』と言っただけで家内の顔色が変わるのです。結婚当初は、気を使って、『森永維新』と言うようにしていました。しかし、最近では、言葉に出さず、目配せしただけで、『明治維新』のことだと、わかってくれるようになりました」
「さすがご夫婦ですね」
「これがホントの、維新伝心です」
「えーかげんにしなさい」
「ホントにネッ」
「首相、自民党の皆さんに、何かひと言」
「はい。フグ田さんや磯野さんには、ぜひ・・・」
「そ、それは、サザエさんでは」
「し、失礼しました。福田さんと与謝野さんです」
「首相、機能性胃腸障害というのは、原因不明で治療法もはっきりせず、難病のひとつと言われていますが、明日の首班指名に出席できるんですか」
「はい。機能性ではなく、気のせいだったんです」
「えーかげんにしなさいっ！」
「ホントにネッ！」
