朝のテレビで、「家庭用プラネタリウム」をとりあげていた。
幼稚園のとき、大阪の電気科学館で、アジアで最初というプラネタリウムを見た。
非常に印象に残っているが、「プラネタリウム」という言葉の響きが強烈だったのだろう。
寝てしまった子もいた。
それが家庭で体験できるのか。
紹介されていたプラネタリウムは、非常に小さくて、値段も二万円くらいというから、星空ファンにはすばらしい商品だと思う。
夫婦とも星空ファンの家庭が紹介されていた。
プラネタリウムを床に置いて電気を消すと天井に星空が広がる。
幼稚園の時見たのと同じと言いたいが、おぼえていない。
おぼえていないが、こんなものだったと思う。
テレビの画面では、星が天井に非常に鮮やかにひろがっていた。
ソファにすわって星空を見上げるお二人は、ロマンチックな夜を過ごす恋人同士のように見えて、にくいねっ、こんちくしょう！と思った。
アナウンサーのインタビューに二人は、「手軽に星空が楽しめて満足です」と答えていた。
時間の経過と共に、星空も動き、なんと、流れ星も走った。
いよいよロマンチックであるが、この流れ星は、家庭の天井用としては大きすぎるように思った。
また時間がたつと、雲が出てきて星が隠れた。
そのうち天井から雨が降ってきた。
降水装置つきだそうだ。
夫婦はソファで傘をさして肩を寄せ合っている。
ますますロマンチックである。
「雨も降るんですね」
「これがホントの、降られたリウムです」
「四日も続けてえーかげんにせーっ！」
第二案。
アナウンサーのインタビューに二人は、「手軽に星空が楽しめて満足です」と答えていた。
「趣味がいっしょでよかったですね」
「ええ、家内の前に付き合っていた女性は、まったく関心がなくて、私がデートのたびにプラネタリウムに連れて行くので、嫌がって去っていきました」
「それがホントのふられたりうむですネッ！」
「えーかげんにしなさい！」
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