来年は、ネズミ歳である。
大量のネズミの絵が、描かれているだろう。
これから年末にかけて、がんばって描こうと思ってる人も多いにちがいない。
世界で一番有名なネズミは、たぶんミッキーマウスだ。
世界中の人に質問すれば、こういう結果になると思う。
「世界で一番有名なネズミは誰ですか」
「ミッキーマウスです」
「トムとジェリー」のジェリーは、ミッキーマウスよりおもしろいと思うが、有名という点では、ミッキーマウスが上だろう。
グリとグラも、日本以外では厳しい。
だいたい、「世界で一番有名なネズミは誰ですか」というのは、ふつうの「疑問文」ではないですね。
ミッキーマウスがいなければ成り立たない文章だ。
世界で一番有名なニワトリは誰ですか。
世界で一番有名なマグロは誰ですか。
世界で一番有名なウニは誰ですか。
こういうことを聞いても仕方がない。
「世界で一番有名なネズミは誰ですか」という疑問文を、意義あるものとしているのはミッキーマウスだ。
ミッキーマウスは、商業的、大衆文化的に、大きな存在だが、文法的にも極めて重要な存在だといえる。
誰だったか忘れたけど、アメリカの人が書いてた。
「人類は、ネズミ捕りを作った。その仕返しに、ネズミが作った『人間捕り』が、ディズニーランドだ」