若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

同窓会

大学の美術部の同窓会で横浜に行ってきた。
二十人ほど集まった。
卒業後三年ほどは、私たちの前後一、二年の十人ほどで集まったことはあるが、それ以来だ。

去年、私の二年下のM君から、久しぶりに同窓会を開きたいと電話があった。
彼が幹事役だと聞いたとき、だいじょうぶかな、と思った。
それほど親しくつきあったわけではないが、「不安定なヤツ」という記憶があるのだ。

M君は、私が卒業した年、万博見物でウチに泊まったことがある。
万博会場に出発するM君に、母が言ったことを覚えている。

「何か困ったことがあったら、私と同じ年頃の女の人に言いなさい。息子やと思って、親身になってくれるから。わかったね」

何度も言い聞かせていた。
母にとっても、なんとなく心配な雰囲気があったのだろう。

それから四十年、M君が立派に幹事の勤めを果たせるようになったのはめでたい。

めでたいが、へんなことも言ってた。

M君は、数年前、何か趣味を持たないと、と思ったそうだ。
何をしようかと考えに考えた末に、あ!俺は美術部だったんだ!と思い出したというのだ。

それでは、ということで絵を再開した。
この数年に描いた絵の写真を持ってきていた。
見て驚いた。

うまい!
ラファエロの模写もあったが、立派なものだった。

私の「ダビンチ」といい勝負だ。
と思います。
私の記憶にある学生時代の彼の絵は、「狂気の画家!」という雰囲気なのだが、ふつうにうまい絵を描いてる。

幹事役はちゃんとできるようになったし、まともな絵は描くし、心配したことないですね。
母に報告しておこう。

さて、幹事役としての自己紹介の中で、M君は、衝撃の告白をした。
これまで皆には隠していたが、実は「三浪」だったというのだ。
それが、大変なコンプレックスになっていたという。

なるほど、それが彼の精神的不安定さの原因だったのか。
まあ、「浪人」はダメです。
私みたいに、高校で落第というのは自慢にもなるが、「浪人」はダメですね。

しかし、「三浪」で二年下というと、私と同い年なのか。
ふ〜ん。
どうでもいいけど。