きのうはS君の美術講座に出席。
行きのバスから外を見ていたら中華料理店の看板が目に入った。
店の前の大きな立て看板にずらずらと料理と値段が書いてある。
その横に、大きな字で「この定価通りで食べていただけます」と書いてある。
これは?
このあたりで定価の何倍も吹っかける「ぼったくり中華料理店」が問題になっているのだろうか。
美術講座では「構図」について勉強した。
これまで「構図」について考えたことはなかった。
S君も、ふつうは考えずに描くものだという。
しかし、構図は大事である、というのがややこしい。
終了後、S君のお父さん宅を訪問した。
企業経営者として成功した方であるが、三年前、S君に「おやじが昔とった写真や」といって見せられた写真を見て驚いた。
「芸術写真」であった。
昔、二、三度お会いしているが、まともに話したことはない。
ちょうど90歳というお父さんは、風貌といい話しぶりといい、まさに「矍鑠」である。
私がいくら元気で90歳を迎えても、「かくしゃく」程度だろう。
「矍鑠」というような難しい字が似合う人はちょっとないですよ。
耳は遠いが、大きな声で話すと十分通じる。
話はよどみなく理路整然、声も力強く、圧倒されました。
写真の話も面白いが商売の話に興味を引かれたので、色々質問していたら、「今日は、あなたと芸術論を戦わせようと思ってたのに、経営論になってしまったなあ!」と笑われた。
S君から、かなり耳が遠いと聞いていたのでたいした会話にならないのではと思っていたが、時のたつのを忘れるほどであった。
こういう人の前に出ると、わが身がまだまだ未熟、青二才、若造、という気がして、ありがたいことです。