若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

アタマ空っぽ

きのうは、乗馬クラブ。

やっと、「ビギナー駈け足クラス」に進級したので、はじめて「駈け足」をした。
私が駈け足をしたのではありません。
馬です。
私は、走るのが嫌いです。

電車に乗るときも、走らない。
先日、駅のエスカレーターに乗ったとき、「奈良行き快速急行、発車します」というアナウンスが聞こえた。
聞こえた時点で、乗るのをあきらる。

ところが、私のすぐ前にいた老婦人は、アナウンスと同時に、脱兎のごとく駆け出した。
エスカレーターでホームに上がったとき、老婦人が、猛ダッシュで電車内に突入する後ろ姿が見えた。

さびしかった。

どこがさびしいと聞かれても困る。
さびしかったのだからしかたがない。

「駈け足」は、「乗馬用語」ということになるのでしょう。
馬がポクポク歩くのを「常歩(なみあし)」といい、「ぱっぱっ」と進むのを「速歩(はやあし)」といい、競馬の馬みたいに、パカパッ!パカパッ!と走るのを、「駈け足」という。

競馬の馬みたいに走る馬に乗ったわけではありません。
そんなもん、乗れませんよ。
競馬の馬の走り方をう〜んと遅くしたような馬に乗ったのだ。
それでも、素人にとっては十分早い。

きのうの「ビギナー駈け足」クラスは、中年女性二人と私。
話を聞くと、女性二人は、「ビギナー駈け足クラス」のベテランで、なかなか進級できないようだ。

クラブで知り合った高校生の男の子は、はじめて「駈け足」をしたときは怖かったといってた。
私と同じころにはじめた私と同年代の男性は、私より先に「ビギナー駈け足クラス」に進んだが、てこずっているみたいだ。

常歩」「速歩」とは、進む速度も違うが、馬の動きがかなりダイナミックになるので、対応が難しいようだ。
女性たちは、はじめての駈け足の後は、全身筋肉痛で大変でしたという。

いろんな話を聞いて、心配していたが、「駈け足」は楽しかった。
たぶん、アタマ空っぽで乗ってたからだろう。
「体験乗馬」で、はじめて馬に乗ったときの気分だ。

インストラクターも、私に指示を出しても仕方ないから、出さない。
私は、どんなことになるのかわからないから、身構えもせず緊張もせず、馬にまたがってただけだ。
何も考えずに馬に乗ってるのはいい。

アタマ空っぽの強みですよ。