若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

村木局長

厚生労働省の村木局長という女性が逮捕された。

ややこしい話である。
郵便料金の話が、ずるずるとここまで来た。

障害者団体が出す郵便物には、割引料金が適用される。
それを悪用してやろうというやつが出てくる。
よくある、わかりやすい話だ。

もちろん、簡単には悪用できない。
政治家を利用しようと考えるやつが出てくる。
よくある、わかりやすい話である。

政治家が役所に働きかけ、役所は特別に便宜を図ってやる。
よくある、わかりやすい話である。

しかし、いくら便宜を図ってやるといっても、村木さんみたいな偉い人が、「偽造」なんてあほなことするかな?
突如わかりにくくなる。

捜査が進めば、なーんだ、そういうことだったのか、とわかりやすい話になるのか、いや〜、人間って、不思議なもんですネエ、とわかりにくいままで終わるのか、楽しみである。

この件で、これまでのところ一番の見所は、村木さんの国会での答弁だ。
この事件は、村木さんが、障害者ナントカ課長のときの話だ。
村木さんは出世して、今は、雇用カントカ局長だ。

野党の追及を受けた村木さんは、私はカントカ局長として呼ばれているので、ナントカ問題は所轄外でございます、所轄外のことにお答えはできません、と堂々と答弁拒否したのだ。
イケシャーシャーと、といってもいいし、鉄面皮にもといってもいい。

天晴れである。

村木さんが、厚生労働省の局長だから、エライ人に弱い私としては、天晴れだと思ってしまうのであって、これがフツーのおばさんなら、えーかげんにせーよ、ぼけとんのか、なめとんのか、どっちや!?というところですね。

局長としては、というかお役人としてはというか、組織人としてはというか、まあこれが模範的態度、これ以外にはありえないのでしょう。
村木さんがしゃべってるのじゃなくて、「局長」がしゃべってる。

明治以来の、あるいは大宝律令以来の「伝統」がしゃべってる。
か弱い一人の女性が、満座の中に引き出されて、追求されて、堂々イケシャーシャー鉄面皮に居直る。

なかなか立派な頼りになる「伝統」ですよ。
たぶん私たちももたれかかってるのが、つらいところである。