「スカイプ2」の次は、誰が考えても「スカイプ3」のはずですが、「スカイプ2.5」なのである。
私の友人で、「スカイプ」をしていそうな人はいない、いや、一人いる、M君だ、と思っていた。
M君は、私の高校の美術部の後輩ではないのに、私の高校の美術部の後輩みたいな感じのする人だ。
なぜそんな感じがするのかは、説明すると長くなるのでやめときます。
まあ、「一見私の美術部の後輩風」というか、「自称、私の美術部の後輩」といえばいいか、そのM君から電話がかかった。
「日記読みました。スカイプ、はじめたんですね。ボクもやってるんですよ」
やっぱりな。
そんなことだろうと思っていた。
こういうのを、「飛んで火に入る夏の虫」というのでしょうか。
「スカイプ、しましょう!今パソコンの前にいるんですよ!」
わ〜い、しましょうしましょう!
とはいうものの、娘がいないので、どうしていいかわからない。
とりあえず、受話器を持ったまま、パソコンの前に移動。
M君と電話でしゃべりながら、接続を試みるが、うまく行かない。
娘がいるときにしようか、と思ってたら、おお!M君の顔が画面に出た!
「うつったうつった!」
「え?鹿之助さんの顔は、出ませんよ」
「おかしいなあ」
ウチのカメラの設定がうまくいってないようだ。
こちらの画面には、受話器を持ったM君の顔がはっきり映ってる。
あっちこっちさわったが、どうしても、私の画像がでない。
「声は、はっきり聞こえるのにネエ」
「うん、声は、きれいに聞こえる」
「声は・・・」
「はっきり・・・」
「・・・これ、スカイプとちがうがな!電話でしゃべってるんや!」
あまりのばかばかしさに、受話器を投げ捨てました。
「スカイプ2.5」でした。