若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

宮本三郎展

神戸の小磯記念美術館に、「宮本三郎展」を見に行きました。

奈良から神戸まで近鉄で直通で行けるようになって非常に便利です。
時間は今までとたいして変わらないけど、気分的に近くなったような気がします。

まず小磯良平の展示室。

以前模写した「二人の姉妹」の実物を初めて見た。
画集や絵葉書の色と違ってた。
黒いセーターだと思ってたのが濃紺だったり、微妙に違いますね。
困ったもんです。

さて、宮本三郎
この人は、売れっ子の画家で、私の学生時代は新聞や雑誌の挿絵でも活躍してた。

ぎらぎらした人物を描くのがうまいという印象だった。
本人の顔も、写真で見る限りぎらぎらした人という印象だった。

戦争画」でも有名だった。
「山下、パーシバル会見」は誰でも見たことがあるのではないでしょうか。

この展覧会では、戦前、彼が売り出すころから、戦中、戦後すぐまでの絵が展示されていた。

売り出し中の絵は今回見初めて見たが、いやな絵が多かった。
技術とセンスを見せびらかして人を驚かせてやろうという感じ丸出しですね。
オエッとなるような「裸婦」がならんでました。

で、「戦争画」。
これは、良かったです。

従軍画家として、やはり技術とセンスで驚かせてやろうとは思ってたのでしょうが、「戦争」とか「国家」は、「裸婦」みたいに道具に使うというわけには行かなかったんでしょう。

「会見」も「攻撃」も、「真剣に描きました!」という感じです。
「看護婦立像」という絵があって、直接には「戦争」と関係ないのだけど傑作だと思いました。

あの、しょーもない裸婦を描いてた人とは思えない。
宮本さんは戦争で根性をたたきなおしてもらったんではないでしょうか。

戦後の絵も良かったです。
同じ「裸婦」でもえらい違いだと思いました。

当時、宮本さんは「戦争画の傑作を描いた」と言うことで、非常に厳しい時期だったと思いますが、ひたすら画業に励んでたんでしょう。

見応えのある展覧会でした。

帰りの電車で、家内が「はなちゃんの顔が見たい!」と言い出しました。
娘に、はなちゃんの写真をメールで送ってもらいました。(-_-;)