若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

君去りしのち

はなちゃんが行ってしまって、今日からこの日記もやっと本来の「現代社会批評」に戻ることができる。

そのへん、私はドライというか、割り切りが早く、冷淡とか無関心とか評されることが多いのであるが、性格だから仕方がない。

きのうの夜も、家内と、はなちゃんのビデオを見ていた。
六ヶ月いっしょにいた孫がロサンゼルスに行ってしまったというのに、よく平気でビデオなんか見ていられると、あきれる人もあるだろう。

そのへん、私も家内も似たもの夫婦というか、二人ともあっさりしていて、行ってしまったものは行ってしまったものという感じで、一日ビデオを見ていても平気である。

繰り返し見ても平気である。
ちょっとウルウルするくらいで、未練のミの字もないのは我ながら感心だと思う。

はなちゃんが去って、変わったことと言えば、外から帰っての「うがいと手洗い」だ。
はなちゃんがいるときは、手に石鹸をつけてタワシで出血するほどこすったし、うがいも、各種うがい薬ちゃんぽんで、のどから血を吐くほど繰り返した。

今は、手も洗わずうがいもせず、ウイルスの巣みたいなものだ。

今朝、メールをチェックしたら、ロサンゼルスの娘から、初メールが届いていた。

世間の父親なら、喜んで階段を転げ落ちるところだが、冷静沈着な私は、二階から大声で家内に知らせて、そんなに大きな声を出しなさんなと叱られただけで済んだから立派なものだ。

娘は、はなちゃんを連れて、さっそく主人の会社にあいさつに行った。

予想通り、アメリカ合衆国の人たちは、はなちゃんを見て、「プリチー!」「キュート!」と大騒ぎしたようだが、私に予想できなかったのは、「プリシャス!」と「スイートハート!」で、もうひとつ、「チャビー!」となると、どう受け止めればいいか、戸惑ってしまう。

「おでぶちゃん」?
いや、「丸々と肥えて」ということでしょうね。

大騒ぎを予想していて、心配だったのは、はなちゃんの「人見知り」であった。
紅毛碧眼の異人たちに大声で浴びせかけられて、泣き出すのではないかと心配していたら、なんとニコニコと愛想を振りまいたらしい。

普天間基地問題、トヨタリコール問題など、日米関係が微妙な折から、はなちゃんとしては、親善大使の自覚の下、全力を尽くしてくれたようである。

可愛いだけでなくてエライと思いました。