私は、子供好き、乳幼児好きだと思います。
先祖代々かどうかは知らんが、祖父の代から続く子供好きです。
新生児は、好きというのも恐れ多い感じで、ほとんど礼拝の対象といってもよろしい。
「お客様は神様です」というのは、罰当たり極まりない、神も仏も恐れぬ不信心者のことばであるが、「赤ちゃんは神様です」といっても、罰は当たらないのではないでしょうか。
乳幼児は、文句なしで、小学生中学年くらいまでは、その存在自体が「よろしい」と思える。
別に、「中学生嫌い」とか、「高校生憎し!」というのではないけど、まあ、小学5、6年あたりに、なんか知らんけど、境目があるように思う。
町で赤ん坊を見ると、非常に気になる。
きのう、電車に、若いお母さんが赤ちゃんを抱いて乗ってきた。
残念ながら、赤ちゃんの顔は向こうを向いてて見えない。
なお残念なことに、お母さんは、私から離れた席に座ってしまった。
そのお母さんの後に続いて、私と同年輩で、私同様の知的で温厚そうな紳士が乗ってきた。
お母さんの前を通り過ぎる時、赤ちゃんを見て、にっこり笑った。
きっと、可愛い赤ちゃんなのだなと思って、ますます残念な気持ちになった。
にっこり笑ってすぐ向こうへ行くかと思ったら、紳士は、しばしたたずんで、赤ちゃんを見たままニコニコしていた。
きっと、可愛い赤ちゃんがん紳士を見てニコニコしてるんだろうと思うと、悔しい思いでいっぱいになった。
しばしニコニコしていた紳士は、向こうの車両に移るべく移動して、ドアを開けて閉めて、行ってしまうかと思ったら、振り向いてガラス越しに赤ちゃんの方を見た。
未練がましいではないか。
赤ちゃんが、いつまでもあんたの方を見てるわけないでしょ。
と思ったら、なんと、その紳士は、ぱっと顔を輝かせて、赤ちゃんに向かってニコニコと手を振った。
なんたることか、赤ちゃんは、紳士を眼で追っていたようである。
よくできた赤ちゃんである。
しばし、ニコニコと手を振っていた紳士が、やっと向こうの車両へ移っていったので、安心した。
なぜ安心するのかといわれるとちょっと説明に困るが、まあ安心した。
相当可愛い、笑顔良し赤ちゃんのようだ。
さあ、私も一目拝ませていただこう!と張り切ってたら、次の駅で降りてしまった。(>_<)