花ちゃんの話題しかないのかといわれそうですが、ないです。
公園で、ひな子ちゃんと遊ぶ。
ひな子ちゃんは、花ちゃんより10日ほど早く生まれた子です。
遊ぶといっても、遊星同士という感じで、近づくこともあれば離れることもあるという程度です。
ひな子ちゃんが、落ち葉を拾って、花ちゃんに、ハイと渡して、花ちゃんが、ありがとうともいわず受け取ることもあれば、渡されるまでもなく奪い取ることもあり、取られても泣かず怒らず、あっさりしたもんです。
そんな、つかずはなれずの二人が、どういうわけか、一瞬、至近距離でにらみ合う形になった。
直立して、グイと相手をにらんでる。
学園大和町第一公園スケバン対決。
一触即発、という感じでもないが、友好的雰囲気でもない。
ひなちゃんのママも、「お、どうしたんでしょう」と笑ってる。
私が、「花ちゃん、こんにちはは?」と声をかけた。
すると、花ちゃんは、カックンと腰を落として、ひなちゃんに対して「こんにちは」のポーズをとった。
ひなちゃんのママは、「かわい〜〜!」と声をあげた。
「花ちゃん、すごいなあ。う〜〜ん・・・ひなちゃん、『こんにちは』は、まだできないのよね〜〜・・・・あ!ひなちゃん!『いい子いい子』は?花ちゃんに『いい子いい子』してあげて!」
ひなちゃんは、花ちゃんの頭に手を伸ばして、「いい子いい子」をした。
かわいい。
「得意技の応酬、引き分けですね」といったら、ママは「あはは」と笑った。
二人はまたなごやかに遊びはじめた。
めでたしめでたしである。
それでよろしい。
それでいいんですが、ここだけの話、花ちゃんは、「いい子いい子」もできるんですよ。
ひなちゃんが、「いい子いい子」をしたあと、「じゃあ、花ちゃんも・・・」といってもいいんだけど、私は、そういう大人気ないことはしたくなかったんです。
したくないんですが、ここの読者の皆様だけには、花ちゃんが、引き分けで終らせるような子じゃないことを知っておいていただきたい。
このことを、皆様の胸にとどめて置いていただければ幸いです。