会場の、国立国際美術館というのは、いつできたのであろうか。
私の父は、自ら「野次馬精神旺盛」というだけあって、大阪に話題の建物ができると、すぐ行ってました。
私にそういう気がないのが不思議だといってました。
そんな私なので、国立国際美術館がいつできて、どこにあるのか知りませんでした。
名前からして、さぞや立派な建物がそびえているのだろうと思ったんですが、そびえてませんでしたよ。
全然そびえてなくて、入り口があるだけでした。
国立国際美術館は、地下にあるんです。
いつ建ったか、ではなく、いつ掘ったか、というのが正しいようです。
大変立派に掘ってありました。
国立国際美術館は、そびえ立っているとはいえない。
地下深く埋め込んである、あるいは、埋もれている。
いずれにせよ、あまりぱっとした言い方ではないですね。
地下にあるというのは、ぱっとしません。
豊臣秀吉が、核戦争に備えて、大阪城を地下に作ってたら、大阪はさびしかったと思う。
富山から出てきた親戚に、「これが大阪城です」と、天守閣を指差して教えることができない。
天守閣に登って、大阪の町を見渡すことができない。
町を見渡すどころじゃない。
天守閣に登れない。
天守閣に下りなければならない。
それどころか、「天守閣」ではない。
「地守閣」か「底守閣」か、どうでもいいことで悩まなければならない。
それはどっちでもいいけど、大阪城を背に、記念撮影もできない。
大阪城の写真屋さんは、商売上がったりである。
地下はよくない。
と思いつつ、エスカレーターで下りました。
切符を買うと、展示室は地下二階というので、エスカレーターで下りました。
入り口で、「音声ガイド」を貸し出してました。
今まで利用したことがないのですが、ついフラフラと借りてしまった。
失敗であった。
聞いてすぐ忘れる。
図録を買って解説を読んでもすぐ忘れるけど、繰り返し見ることができます。
音声ガイドはその場限り。
忘れたらおしまい。
私にはネウチない、次から借りないでおこう!と、カタク心に誓ったのであった。