T産婦人科に行く。
趣味で行ってるわけではありません、といいたいとこだけど、趣味みたいなもんかな。
新生児展示場、じゃなかった、なんちゅうのか、まあ、新生児展示場みたいなとこに行く。
展示場じゃないけど、新生児が展示してある、というか、ならべてある、というか、ならんでる。
ガラス越しに見学。
一歳四ヶ月の花ちゃんもかわいいけど、生まれたての赤ちゃんのかわいさは、また格別ですね。
きょうは、大当たりというか、豊年満作というか、六人もいた。
ラッキー!
泣いてる子、すやすや眠ってる子、あくびしてる子、いろいろであった。
みんなかわいい。
ひとり、白湯を飲ませてもらってた。
ベビーベッド、というか、新生児ベッド、というか、新生児容器、というか、まあ小さな台に寝転がって、哺乳瓶から、一人前に、ちゅうちゅう飲んでた。
新生児ですよ。
生まれたてですよ。
それが、いっちょまえに、哺乳瓶からちゅうちゅう。
感動、感激、です。
涙なくしては見ておれませんね。
飲み終わると、看護婦さんが抱き起こして、背中をとんとん。
ゲップさせるんでしょうね。
とんとんとんとん。
やさしく何度も背中をたたいてました。
赤ちゃんは、眼をつぶって、両手を握りしめて、とんとんたたかれるままでした。
いいですなあ。
ちゅうちゅう、とんとん。
涙を浮かべて、ガラス越しに見ていたら、看護婦さんが不審者を見るような眼で私を見るので、後ろ髪をひかれる思いで、新生児展示場を後にしたのであった。