今日は人物画教室。
人物画教室に行って、タイトルが「モナリサ」とは、大きく出たもんだな、何かえらそうなことを言い出すのかとのご心配は無用です。
電車の中で読んだ、夏目漱石の短編集に、「モナリサ」という短い話が出てたんです。
この短編集を読みかけて、夏目漱石という人は文章が上手だなと感心しました。
あほか?
すんません。
『吾輩は猫である』は繰り返し読みましたが、あとは、読んだことあるなあ、というくらいで、あまり知らないんです。
で、感心して読んでたら、「モナリサ」という話が出てきたのです。
役所勤めの男が、古道具屋で額縁入りの女の絵を買う。
絵といっても印刷である。
部屋に飾ったら、おかみさんが、女の顔が気色悪いから外せといったがそのままかけておいた。
次の日、役所から帰ったら、ひもが外れたのか、額が落ちてガラスが粉々に割れていた。
これだけの非常に短い話です。
さて、男が役所から家に戻ったのが4時だと書いてある。
早いですね。
買ったのが日曜だから、月曜のことですよ。
明治時代、どんな働き方だったんでしょうか。
さて、落ちた額縁を片付けていたら、裏に紙が入っていて、ペンでこんなことが書いてあった。
「モナリサの唇には女性(にょしょう)の謎がある。原始以降この謎を描き得たものはダヴィンチだけである。解き得たものは一人もない」
首をひねった主人公は、翌日役所で聞いてみたが、「モナリサ」を知ってるものは一人もいず、ダヴィンチを知ってるものも一人もいなかった。
明治末年、ダヴィンチはポピュラーじゃなかったんですね。
なぜこれほどポピュラーになったんでしょうか。
文部省がPRしたのかな。
ルーブル美術館かな。
ダヴィンチを有名にしたのは誰だ。