NHK日曜美術館。
山本作兵衛さんの炭鉱画を取り上げてました。
明治大正昭和、炭鉱の抗夫として働いた山本さんが、退職後記憶をもとに書いた二千枚ほどの絵です。
ユネスコの「世界記憶遺産」に認定されたことで私は初めて知りました。
新聞で見たときは、いかにも素人の絵という感じでしたが、今日テレビ画面でまとめて見ると、いや立派なもんです。
絵にもいろいろあるけど、山本さんの絵も、「これが絵だ!」という感じで、レオナルド・ダ・ヴィンチも、「うむ、これもありじゃな」というと思います。
山本さんの絵を世に出すのに尽力した人として、画家の菊畑茂久馬さんが登場したので驚いた。
菊畑さんは、私が高校生のころ、前衛画家として脚光を浴びてた人で、ほんとに久しぶりでなつかしかったです。
炭坑の事故の絵もいろいろありました。
私の子供のころ、恐ろしいものの一つが「炭鉱の落盤事故」でした。
仕事場が死と隣り合わせというのが何ともいえず恐ろしかった。
落盤事故の報道を見るたびに、なぜこんな危険なところで働くのかと心を痛めたもんです。
石炭から石油になって、落盤事故の話を聞かないだけでもいいことです。
知らないだけで、油田でも事故は起こってるんでしょうか。
中国の炭鉱で落盤事故が多発してるようですが、日本も似たようなもんだったと思います。
中国や東南アジアが遅れてるなどとえらそうなことは言わない方がいい。
先日、朝日新聞の経済欄で、東南アジアでの自動車利用について書いてあった。
2トン積みのトラックに5トン積むというとんでもない使い方をしているというんですが、日本でもそうでしたよ。
私が社会人になった四十年ほど前、積載制限量の倍積むのは珍しくなかった。
積載オーバーによる事故が問題になって取り締まりが厳しくなったので、現在はそうひどくないと思いますが。
日本通運とか大企業は昔から法令を守ってたようです。
自社では法令を守るけど、下請けに出す際には、「違反は自己責任で」という感じでした。
五十年後には東南アジアでもトラックの積載量は守ってると思います。
五十年後の炭鉱はどうでしょうか。
原子力発電用のウランは安全に掘ってるのかな。
知らないことが多すぎますね。