きのうは高校時代の友人たちと飲んだ。
いつものメンバー、愛すべきトラキチたちだ
「愛すべきトラキチ」なんていうと、私がタイガースファンの友人たちを小ばかにしてるんじゃないかと邪推する人があるかも知れないが、当たらずといえども遠からず。
毎回毎回、真弓がどうの金本がこうの新井がなんたら平野がどうたら、ほとんど寝言うわごとに近いことを一人が言い出せば悪性伝染病の患者さながら血走った目で次々と寝言うわごとを口走るのを聞かされたら小ばかにしたくもなろうというもんです。
私が性格温厚だから「愛すべきトラキチたち」ですんでいるのであって、ふつうなら「憎むべきトラキチたち」「憐れむべきトラキチたち」「恥ずべきトラキチたち」となるはずです。
さて、きのうも覚悟を決めてトラキチたちとテーブルを囲んだのであるが、どういうわけかいつまでたってもタイガーズの話が出ない。
阪神の「は」の字も出ずタイガースの「タ」の字も出ない。
タイガースに何かあったのだろうか。
野球にはくわしくないのでよくわからんが、ひょっとするとタイガースは解散したのであろうか。
まあ、毎年野球シーズン終盤になると、わがトラキチたちがおとなしくなるのはたしかであるが、きのうの沈黙は異常であった。
そんなわけで、いつになくみんな私が今後のエネルギー問題について論じるのを神妙に拝聴していた。
タイガースのことさえなければ、みなさんわりとまともだ。
橋本知事は大阪府と大阪市の改革に熱心だが、タイガースを解散させれば、大阪が抱える問題のほとんどは解決するのではなかろうか。
さて、この飲み会も長いですが、だんだん飲む量食べる量が減り、終わる時間が早くなっていく。
さすがの暴飲暴食、鯨飲馬食、無芸大食のわがトラキチたちもトシですね。
会計はいつも幹事役のA君、典型的トラキチです。
この典型的トラキチであるAくんが、会計となると、「お姉さん、電卓貸して」といかいも几帳面そうに言うので不思議な気がします。
でも、不思議なのはそこまでです。
ここからが典型的トラキチのAくんの面目躍如です。
A君は、この店で前にもらった割引券を出すんです。
いや、割引券を使うのは当然です。
当然ですが、どこの店の割引券も使用期限がありますよね。
A君は、使用期限切れの割引券を出して強引に使う。
そんなことが通るのかと他府県に住む皆様は思われるでしょうが、それを通すのがトラキチなんです。
期限切れ割引券なんかかわいいほうですよ。
前にA君がよその店の割引券を強引に使ったときはさすがに驚きました。
それがトラキチなんです。