若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

老眼鏡

本を読むと疲れるので、先日目医者に行きました。
異常なしとのことであった。
疲れるのはトシのせいということでしょうね。

先生は、もし老眼鏡を作るのであれば処方してあげますと言った。
老眼鏡を作ったら解決するというもんじゃないよと言いたげであった。
私もそう思います。

そう思いますが、メガネ屋に行きました。
20年以上利用してる店です。

20年以上前からいる女性店員が応対してくれた。
顧客台帳を見て、私が前に来たのは7年前だと言った。

高齢の客でにぎわっていたので、商売繁盛で結構ですねと言ったら、安い店が増えてるのでと渋い顔をした。
隣の席で、若い男性店員が高齢女性客に、非常に大きな声で非常にゆっくりと説明している。

「あのね〜○○さん・・・このネジはねえ〜〜・・・しめなおしてもねえ〜〜」

20年ほど前、父といっしょにこの店に来た時のことを思い出した。
母のメガネを作りに来たのだが、ややこしいことになってしまった。

フレームは店にあったフレーム、色はカタログに出ている色、レンズは別のカタログに出ているレンズ。
まあ、単純と言えば単純な話だが、80過ぎた父のアタマにはややこしかったようだ。

何度も確認する。

「フレームは、これやね?」
「いえ、フレームはこちらです」
「あそうか、色がこれか」
「いえ、色はこちらで・・・」
「あ、レンズがこれ?」
「い、いえ、レンズはこちらです」
「そうかそうか。フレームがこれか」
「い、いえ、フレームはこちらで・・・」

頭脳明晰のはずの父の混乱にしみじみしたのであった。
我が混乱の日が近づいていることにもしみじみするのであった。

読書用のメガネを買うことにした。
安くなってるのに驚いた。

新しいレンズが出ると、これまでのレンズが安くなる。
電気製品といっしょで、メーカーも大変だなあとしみじみしたのであった。
近頃やたらしみじみしてしまうなあとしみじみ思ったのであった。