若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

インゴ・Fヴァルター編『印象派』

700ページの分厚い本です。
重い!

アマゾンから届いたとき、あまりの重さに何が来たのかと思いました。

フランスの印象派はもちろん、その影響を受けたヨーロッパやアメリカの「印象派」も紹介されていて、これを読めば印象派のすべてがわかる!という気がして買いました。

が、疑問の多い本です。

まず、表紙には、「インゴ・F・ヴァルター編 Impressionism 印象派」と書いてある。
表紙をめくると、「Impressionist Art 印象派絵画」と書いてある。
それをめくると、「Impressionist Art 印象派絵画 1860−1920 インゴ・F・ヴァルター編」と書いてある。

元の題はなんであろうかと、もう一枚めくると、ドイツ語で何か書いてあるけど、なんのことかわかりません。
訳者については、「Maiko Masujima、Kanagawa」「Rithuko Hiraishi、Tokyo」と書いてあるだけです。

では、書いたのはどんな人なのか。
最後のページに、「筆者紹介」があります。

6人の筆者の経歴が、英語で書いてある。
「筆者紹介」だけ漢字、あと英語。
最後のページ、訳す時間がなかったのかな。

まあよろしい。
中身で勝負です。

ヨーロッパやアメリカの知らない絵がたくさん出ているのはうれしいけど、有名な絵の色が悪すぎます。
知らない絵の色も悪いんでしょうな。

「Printed in Slovenia」ということですが、スロヴェニアの印刷技術がお粗末ということなんでしょうか。
そうじゃなくて、出版担当者がお粗末なんでしょうか。

まあ、色は悪くてもないよりははるかによろしい。

訳文は読みにくいです。
読みにくいけど、英語で読むよりはるかに・・・う〜ん・・・すこしはましかな。

ドイツの、「タッシェン」という出版社の日本法人が出した本です。
原著は、「学術的労作」だろうと思います。
せっかく日本語版を出すのに、もうちょっとなんとかならんかったんか。

出版社の志とか良心とか、たいそうなことをいうつもりはありません。
ふつうの仕事ができなかったのか。
時間的金銭的制約はつきものだと思いますが、なんとなくわびしさを感じさせる本です。