人間関係というのは、複雑で単純なもんですが、とくに三角関係となると実に複雑で単純です。
現在我が家での三角関係は、はなちゃん(3歳6ケ月)、ゆうちゃん(もうすぐ2歳)、ことちゃん(1歳になったとこ)が織り成すものであります。
中心となるのは、ゆうちゃんです。
上のはなちゃん、下のことちゃんにはさまれた中間管理職の悲哀というかなんというか、まあ、なんとも言えませんわ。
ゆうちゃんは、はなちゃんに注目し続けてます。
はなちゃんが何をするか、はなちゃんが何を持つか。
はなちゃんの動きに注意を集中してます。
ことちゃんは無視。
眼中に無し。
意に介さず。
たとえば、はなちゃんが犬のぬいぐるみを持つと、あわてて取りに行く。
奪い取って満足するのじゃありません。
奪い取られたはなちゃんが、今度は猫のぬいぐるみを持つと、慌ててそれを奪いに行く。
猫のぬいぐるみを奪い取られたはなちゃんが、熊のぬいぐるみを持つと、ゆうちゃんは手に入れたばかりの猫のぬいぐるみを投げ捨て、熊を奪いに行く。
はなちゃんがブランコに乗ると、襲いかかって押しのける。
押しのけられたはなちゃんが、しかたなく滑り台に走ると、ゆうちゃんはブランコに見向きもせず、脱兎のごとく滑り台に先回りして抑えにかかる。
その間、ことちゃんがなにをしようがまったく問題にしない。
というか、ことちゃんを見てません。
さて、度重なるゆうちゃんの乱暴狼藉に、耐えに耐え抑えに抑えたはなちゃんの怒りが爆発!
「んも〜〜〜!ゆうちゃん!どうしてあんたはそんなに悪いの!ごめんなさいは!?ごめんなさいは!?」
ブチギレです。
凄まじい形相と剣幕で詰め寄るはなちゃんに、「天下無敵ニコニコ突撃隊隊長」のゆうちゃんの顔がこわばりひきつりゆがんだと思ったら、わ〜っと泣き出しました。
はなちゃんは容赦しません。
ガンガン責め立てる。
飛んできたゆうちゃんのママにむかっても、「ゆうちゃん、ごめんなさい、ないの!」と訴える。
力ではゆうちゃんにかなわないはなちゃんですが、論難というか糾弾というか非難吊るし上げ異端審問、人類が敵を叩く時のエネルギーのすべてを総動員して、こてんぱんにやっつけました。
ゆうちゃんはヒーヒー泣く一方です。
その間、ことちゃんは知らん顔で遊んでる。
こてんぱんにやっつけられたゆうちゃんですが、すぐまた花ちゃんのあとを追っかける。
今日は、四、五回こういうことが繰り返されました。
そして、夕方、はなちゃんとゆうちゃんは、「バイバイ」とニコニコ手を振り、ことちゃんは知らん顔であそび続けていたのであった。