しみじみと感動できるような映画を見たいと思ってこのDVDを買いました。
30年ほど前に見て感動した映画です。
家内に、いっしょに見ようと言ったら、「泣くから見たくない」と言いました。
大泣きに泣いたことをおぼえてたんです。
ネットで評判を見たら、ほぼ全員「泣きました!」という感想です。
「このヒネクレ者の私が泣きました」というのもありました。
覚悟して見ました。
炭鉱で育った10歳くらいの少年の回想という形の映画です。
冒頭、少年の語りが、しみじみどころじゃないです。
50年暮らした炭鉱の家を、一人さびしく、少年時代の思い出だけを胸に、何処ともなく去っていく。
かわいくかしこかった少年が、40年後、スーツとシャツと靴下だけを持ってふるさとを離れる。
わびしすぎますね。
少年の家庭は、「父親!」という感じのお父さんと、「母親!」という感じのお母さんと、年の離れたたくましい兄さんたちと、素晴らしく美人で優しい姉さんがいる。
父親と兄たちが炭鉱から帰ってきて一家そろって夕食をとる場面で、私は泣きそうになりました。
美しい家庭風景なんです。
始まって5分で泣いてどうする!
まだ何も起こってないではないか!
我と我が身を叱咤激励しながら涙をこらえる。
これはもういつ泣いてもおかしくないなと覚悟してたんですが、意外にも泣けませんでした。
色々な出来事が起きるんですが、なんかピンとこない。
あの話はどうなった?
どうつながってるの?
なんでそうなるの?
と思ってるうちに終わりました。
年をとって、そう簡単にしみじみできなくなってるんでしょうな。
こまったもんである。
↓息子のお嫁さんをモデルに描き始めました。
三年ほど前までは、彼女は、私がじっと見ると、ぷっと吹き出したり、クスクス笑ったりしたもんです。
最近は落ち着いたもんです。
もう三年もすると、こっくりこっくりするようになるのではないかと思います。