年月というか、時間の感覚というのは不思議です。
私の父方の祖父は、昭和16年に亡くなってます。
私は、昭和21年生まれです。
子供の頃、「おじいさんは、昭和16年、私が生まれるず〜〜っと前、はるか昔に死んだんだ」と思ってました。
わりと最近ですよ、おじいさんが私が生まれるわずか5年前に死んだんだと思うようになったのは。
私は、45歳からエレキギターを習い始めました。
5年ほどたったころ、ギター教室の高校生に、「どれくらい習ってるんですか」と聞かれました。
「5年くらい」と答えたら、彼は、「え、え〜〜!5年も習ってるんですか!?」と驚きました。
あんまり驚くので、こっちも驚きました。
まあ、彼にすれば、「自分が小学生時代から習ってる!」と思ってびっくりしたんでしょう。
たしかに、小学生から高校生というのは、長いですよね。
エレキギターを習ってる高校生たちからいろいろ聞かれましたね。
「結婚してるんですか?」
「子供はいるんですか?」
「仕事はしてるんですか?」
彼らから見れば、とても変なおじさんだったんでしょう。
年末に、高校時代の後輩Tくんと飲みました。
彼のお母さんは90過ぎて一人で暮らしてます。
立派なもんだと言ったら、Tくんが、「鹿之助さんのお母さんは、早かったから」と言いました。
早くからぼけたという意味です。
言われて初めて、「早かったんだ」と思いました。
母は、70すぎからおかしくなりました。
私が40すぎの頃です。
当時は、早いとは思いませんでした。
そんなこと考える余裕がなかったということか。
今にして思えば、母が70、こっちが40というのは早いですね。
でも、当事者にとっては、いくつであろうと、早いもくそもないでしょうな。
時間感覚はよくわからんです。