4月から、自治会の役員をします。
仕事をやめてから遊びほうけてきたので、ここらで一つ世のため人のためにお役にたちたいという殊勝な心がけである。
自治会の役員には、私みたいな「殊勝」な人が多いのではないかと思う。
さて、4月からとはいうものの、引き継ぎがある。
前任者から、公民館の火災報知について教えてもらう。
私と同年代の殊勝な人であると思う。
「では、この火災報知機のボタンを押します」
ビー!ビー!火事です!火事です!
「で、マイクで館内放送をして、このボタンを押すと復旧です」
ところが、ボタンを押しても復旧しない。
「ビー!ビー!火事です!火事です!」とけたたましく叫び続ける。
「え〜っと、これが復旧ボタンなんですけど・・・」
ぜんぜん復旧せず、けたたましくむなしく叫び続けるだけ。
「マイクで放送するでしょ。それから、この復旧ボタンを押すと・・・」
復旧しません。
「おかしいなあ」
「いままではうまくいってたんですか」
「いや、これ、初めてなんです」
引き継ぎ、むずかしいです。
コピー機の使用方法を教えてもらう。
「これ、シャープのコピー機です。故障の時は、リコーに電話しないでくださいネ」
「???」
「私ね、初めて使って、紙が出てこなくなったとき、リコーに電話したんです。そしたら、シャープのコピー機については、関知しないというんです」
「なんでリコーに」
「会社のコピー機がリコーだったんで、つい・・・」
引き継というよりひきつけという感じであった。