『回想の子規』という、箱入りの立派な本を、アマゾンで古本で買いました。
昭和50年に講談社から出た「子規全集」の一冊です。
子規が死んですぐ、友人知人弟子たちが書いた子規の思い出を集めてある。
おもしろいんですが、難しい漢字や、ややこしい言い回しが出てくる。
「注」がないんです。
実に不親切だと思います。
腹立つほど不親切だと思いますが、古本で安かったから文句は言わない。
難しい漢字や、ややこしい言い回しのほかに、「美文」が出てくる。
亡き子規に捧げる美文。
なんちゅうか、おおげさである、と思ってしまう。
心がこもってないように思える。
しかし、当時はこれがふつうだったのかもしれない。
亡くなった人に捧げる文章は、できるだけ飾り立ててハデに書く。
今読むとヘンだけど、当時の人は感動して読んだかもしれない。
当時の人にとってもヘンだったかもしれない。
まあ、子規が読んでヘンだと思わなければそれでいいと思いますが。