榎本よしたか著『トコノクボ』という文庫本を買いました。
本を買うには、いろんな道筋があります。
新聞とか雑誌の書評で見て買う。
私にとってはこれが一番ふつうの買い方です。
一直線に買う。
人にすすめられてというのもあります。
これも一直線ですね。
一直線じゃない買い方もある。
なぜ、『トコノクボ』という文庫本を買おうと思ったのか。
話せば長いことながら。
『なんでも鑑定団』というテレビ番組が好きだということは書きました。
奈良テレビで、火曜日に放映されます。
日曜日に再放映です。
どちらもビデオにとって見てます。
なぜ録画するのか。
コマーシャルを飛ばすためです。
コマーシャル多いです。
奈良の墓石屋さんとか、奈良の家具屋さんとか、奈良の料理屋さんとか、奈良の・・・いろいろあるんです。
それを飛ばす。
気の毒だけど飛ばす。
飛ばすけど、おぼえてしまう。
くやしい。
さて、なぜ再放送まで録画して見るかというと、本放送をおぼえてないからです。
「おお!これ見た!見たけど・・・う〜〜〜ん、ホンモノだったかなあ、ニセモノだったかなあ・・・」
で、再放送でも、だいじょうぶなんです。
初めて見るのとたいして変わらない。
さて、その『なんでも鑑定団』がネットで話題になってるのを知りました。
石坂浩二さんが出てるのに、ほとんどしゃべらないのが不自然だというので話題になってるんです。
本番ではしゃべってるのに、編集でカットされてる、ディレクターに嫌われてるんだ、とかいろいろ書かれてる。
たしかに、石坂さんは放映分ではほとんどしゃべらないし映らない。
でも、まあ脇役みたいなもんだし、ヘンではないと思ってました。
それを問題にする人がいるみたい。
で、『鑑定団』について調べてたんです。
「石坂さんがしゃべらないのは不自然である!おかしい!」という人が多い。
いろいろ読んでたら、石坂さんがらみじゃなくて、鑑定団に出演したことがある人のブログが見つかった。
ファミコンのカセットを鑑定に出した若い男性イラストレーターのブログでした。
おお!この人がでたのを見たことある!と思いました。
四畳半、と思える部屋で青年がいろいろしゃべってたのをおぼえてます。
まあ、四畳半という言い方が古いかな。
イラストレーターという紹介に、ふ〜ん、食べていけるのかな、と失礼ながら思ったことも思い出した。
それが、榎本よしたかさんだったんです。
『なんでも鑑定団』出演体験談はおもしろかった。
そして、榎本さんが『トコノクボ』という文庫本を出してることを知ったんです。
榎本さんに関心があったわけではなく、イラストレーターに関心があったわけではない。
とにもかくにも『なんでも鑑定団』つながりです。
これも御縁だ!という感じで買いました。
で、これがおもしろかった!
榎本さんが、「ボクノコト」を子供時代からさかのぼって書いたので「トコノクボ」だそうです。
本の帯にはこう書いてある。
「どんな逆境でもポジティブに生きて、夢を貫くその姿に感動する人が続出!
つらい試練に直面しているすべての人が、生きる勇気と希望を貰える一冊です!」
それはどうか知らんけど、おもしろい!
売れっ子小説家のベストセラーよりずっとまともでおもしろかったです。
いいぞ!若者!