美術予備校社会人クラス。
私と同年配の男性Aさんは、水彩画を習い始めて二年目くらいです。
非常に熱心です。
最近、課題を卒業して、自分で選んだ風景を描いてます。
木を描くのがむずかしいと悩んでます。
プロの水彩画家の『風景の描き方』というのを買ったそうです。
「木を描くには、まず濃い緑をぬって、その上に明るい緑を点々と置くと自然な木に見える」とかいてあった。
なるほど、自然な木に見える。
「で、そのとおりに描いてみたんですが、木に見えないんですよ」
あたりまえでしょ、といったんですが、納得できない様子でした。
女性Bさんは、ご自分の日本舞踊の舞台姿を描きはじめました。
腰を落として、後ろを振り返ってる写真をもとに描いてます。
ほぼ正面からとらえてます。
日本舞踊の定番のキメポーズですね。
今日は、キャンバスに木炭で描いてたんですが、なんかおかしい。
腰を落とすとひざが前に突き出ますが、突き出てるはずのひざが、突き出てるように描けてないので、おかしい。
なんかおかしいなあと思って見てたら、先生が来て一言。
「Bさん、これではただの短足の人です」
的確な評であると思いました。