若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

興福寺

興福寺のことを知りたいと思ったのはだいぶ前です。
談山神社の年表を見てたら興福寺が出てきた。年号や出来事など正確にはおぼえてませんが、だいたいこんな感じ。

「1210年。興福寺の襲撃を受けふもとの村全焼」
「1213年。興福寺の襲撃を受け五重塔全焼」
「1215年。興福寺の襲撃を受け金堂全焼」

興福寺に興味を持ちました。
広域暴力団
で、なんか本がないかと図書館で探しました。
興福寺の仏像』『古寺巡礼:興福寺』『興福寺文化講座:唯識の教え』
おもしろくなさそうな「よいしょ本」ばかりでした。
『襲撃』は?『全焼』は?
興福寺の襲撃」について研究した本はないのか。たぶん、仏教についてまともに研究した本が少ないのだろうと思ってました。お経がありがたいとか仏像が美しいとか、そんな本ばっかり。

泉谷康夫『興福寺』という本を見つけました。
読み始めたとこですが、まともです。最近、まともな研究が進んでるみたいです。
興福寺は、藤原氏のお寺です。強大だったようです。いろんな面でおいしいお寺だった。
興福寺のお坊さんは出世できたんですね。
はじめのうちは興福寺で修業を重ねた人が出世した。
そのうち、「興福寺はおいしい」ということになって、お公家さんのお坊ちゃんが興福寺のお坊さんになるようになった。
お坊ちゃんとお坊さん、似てるけどちがう。
年に一度試験がある。
問答です。
教義について質問するお坊さんと、答えるお坊さんの真剣勝負。ここで立派にこたえたお坊さんがえらくなれる。長く厳しい学問が必要です。
ところが、お坊さんじゃなくてお坊ちゃんの時代になる。
学問なし。
どうする?
試験官が、質問する坊ちゃんと答える坊ちゃんを呼んで、「こういう質問をしなさい。こう答えなさい」と教える。
公認カンニングです。
カンニング方法を教えるのも大層な儀式だったそうです。
カンニングにかっこつけるな!
興福寺、おもしろそうです。