若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

素晴らしい賭け麻雀

麻雀は学生時代だけでした。

社会人になってから聞く麻雀の話はろくなのがなかったです。

えらい人や強い人がえらくない人や弱い人を集めて賭け麻雀をして自分が勝つまでやめない。

ある会社の営業マンが得意先の社長との麻雀についてぼやいてました。

「経営者がサラリーマンからむしり取ってどうするんや」

大商社のサラリーマンが中小商社のサラリーマンをむしるとか、そんな話ばっかり。

 

私が社会人になりたてのころ、お世話になってた中堅商社の創業者会長に聞いた話はちょっとちがう。

かなりのご高齢に見えましたが、今の私と同じくらいだったんですね。

業界では有名な立志伝中の人物で、和歌山の小学校の卒業式の後家にも帰らず、「商売人になるんや!」と大阪を目指した。

当時は会社を息子さんに任せて気の向いた時に出社という感じでした。

会社の会長室では松下幸之助風、自宅で和服でくつろぐ姿は中村鴈治郎風、どっちもサマになってました。

その会長が好きな麻雀についてにこにこと話した。

「商社の若い連中とかが『会長、麻雀しましょ』いうてよう誘いに来るんや。負けたらすぐ払うし、勝っても取らんやろ。そやから小遣いなくなったら『会長、麻雀しましょ』言うて誘いに来るんや。人気者やで」

素晴らしい賭け麻雀です。

いや、これは賭け麻雀とは言わんか。

何麻雀か知らんけどいい麻雀です。

会長は亡くなったし息子さんも亡くなったし会社もなくなりました。

会長が亡くなった後、病弱だった奥さんが見ちがえるように元気になってさっそうと生き生きと晩年を過ごされたのはびっくりでしたね~・・・。