喪中はがきが届きました。
高校美術部の部長だったKさんが亡くなった。
ここでは「gicchon」さんとしてコメントをいただいてました。
非常にさびしいです。
一言でいえば「模範的な人」かな。
先生から見れば学業優秀品行方正の模範的生徒。
母が、「あんたは子供だけどKさんは立派な紳士」と言ったことがあって、私も同感でした。
1年生の私から見て2年生のKさんは「模範的部長さん」。
美術部の夏休み合宿があって自分でキャンバスを作るんです。
キャンバスと言ってもベニヤ板を切って角材を打ち付けて地塗りする。
わがクラブで「50号」と呼んでる大きさに切る。
ベニヤ板の三分の二くらいの大きさのを5枚作る。
二泊三日の合宿で50号を5枚描けるのか。
高校生は描くんですね。
夏休みに入ると学校に行ってキャンバス作りをするんですが私が行ったときは美術室に誰もいなかった。
寸法を渡されてたんですが計るのが面倒なのですでにできてるキャンバスに合わせて切ろうと思った。
すでに何人もが作ってたんですがKさんの名前が書かれたキャンバスもあった。
成績優秀な部長さんのに合わせて切ればまちがいないと思ってKさんのに合わせて切りました。
後日、出来上がったキャンバスを合宿地に日本通運で送る。
10枚まとめて縄でしばるんですが、まとめる作業中に2年生のYさんが叫んだ。
「おい!K!お前の大きさちがうぞ!」
部長のKさんは「ええ~~~!」と大声で叫んだ。
1年生の私は「ええ~~!」と小声で叫んだ。
模範的部長のKさんが寸法をまちがって50号より大きくなってしまったんです。
私がつられてまちがったおかげで合わせて10枚になったのでKさんは非常に喜んでた。
この時Kさんがまちがって作った大きさがちょっと横長でかっこいいということで以後わがクラブの標準の大きさになったというのだからわからんもんです。
模範的先輩のKさんは結構突っ込みがいがあっていろいろしょ~もないことで突っ込んだりからんだりして楽しませてもらいました。
Kさんの「苦笑」が目に浮かびます。
ありがとうございました。