「ゾロアスター教」というのは、教科書に出てきましたね。
朝日新聞の経済欄で見るとは思わなかった。
インド最大の財閥タタグループについては、最近よく見聞きします。
鉄鋼、電力、自動車などの分野で成功をおさめている世界的財閥ですね。
この財閥を代々受け継いできたタタ一族が、ゾロアスター教徒なのだそうです。
インドのゾロアスター教徒は6万人というから、少数派もいいとこですよ。
父親が教徒でなければ、入信できないし、異教徒と結婚すればゾロアスター教をやめなければならない。
教徒は減る一方らしい。
結婚相手を見つけるのも難しく、現在のタタグループの会長も独身だ。
なかなかきつい宗教ですね。
ゾロアスター教を信じる一族に率いられてきたタタグループは、昔から従業員の福利厚生や、利益の社会還元に力を入れ、毎年巨額の寄付を続けているし、経営陣は莫大な報酬を取ったりしない、と書いてある。
ふ〜ん、ゾロアスター教というのは、立派なもんだな、と感心したけど、朝日新聞によれば、そういう経営方針とゾロアスター教が関係あるかどうかはわからないと書いてあった。
感心して損した。
宗教というのは、わかりにくい。
昔、得意先の中小企業に、事務員の老婦人がいた。
ウチの得意先業界には珍しい、上品で知的な感じのする人で、何となく好感が持てた。
熱心なクリスチャンだと聞いて、なるほどと納得した。
何がなるほどかわからんが、まあ、私は納得したんです。
私なりに納得していたので、ある日、その会社の従業員が、「あのばあさんはオニやで」といったのでびっくりした。
従業員相手に高利貸しをしていて、取立てのときは「オニ」になるという。
私が若かったから、好感を持ったり納得したりびっくりしたりしたのかもしれないが、今でも、好感を持ったり納得したりびっくりしたりするかもしれませんね。